多分野から信頼される高い技術力が強み

ーー神戸天然物化学株式会社の事業内容について教えてください。

神戸天然物化学株式会社（以下・神戸天然物化学）： 研究開発受託会社として1985年に創業し、医薬・バイオ・機能性材料として用いられる有機化学品の研究・開発、生産ソリューション事業を手掛けています。お客様に「良い品質のものを、適切な価格で、スピーディーに」ご提供することをモットーとし、さまざまな技術開発やサンプル製造に取り組んでいます。

ーーどのような業務に携わっていますか。

神戸天然物化学： 現在は創薬研究、化合物の合成プロセスの最適化を探索するプロセス開発研究、治験薬・原薬のGMP製造など、医薬品研究開発と生産に関わるあらゆるステージで一貫した支援を行う医薬事業部に所属しています。私の仕事は医薬品に関する分析研究で、医薬品の原薬・中間体・原料の試験法の開発、安定性試験、物性評価などを担当しています。

ーー充実感ややりがいを覚えるのはどのような時ですか。

神戸天然物化学： 医薬品の原薬の安定性試験など既存の試験法を正確に実行するだけでなく、新たな試験法の開発にも携わっていて、試行錯誤を重ね任務を遂行できた時は達成感があります。また、患者さんが安心して服用できる品質であることを評価する試験法を設定し、安全性を確認する重要な仕事も任されており、やりがいを感じています。

ーー仕事に取り組む上で心がけていることはありますか。

神戸天然物化学： 研究を進める中では困難に直面することも少なくありません。そんな時は現状から目をそらさず、乗り越えるための方法を懸命に模索して、なるべく早期に解決策を導き出すようにしています。まだ自分の力だけで困難を克服することは難しいので、上司にアドバイスを求めることも多いですね。

能力向上への意欲的な姿勢をバックアップ

ーー創薬の仕事に就こうと思ったのはいつですか。

神戸天然物化学： 大学生の時です。持病の片頭痛の症状を和らげてくれる医薬品に魅力を感じ、つくり手になりたいと思うようになりました。創薬に関わる多様な職種の中でも、特に合成技術職への憧れが強く、大学院修了後は仕事内容や勤務先の希望が通りやすいと言われる派遣就労を選択。慣れ親しんだ関西を離れて慶應義塾大学のラボに約１年間勤め、低分子合成やペプチド合成に取り組みました。契約満了を機にさらなる成長を求めて東大発の創薬ベンチャーに転職し、経験を磨いていく中で新たにおもしろさを見出したのが分析研究でした。

ーー神戸天然物化学株式会社に入社したきっかけは何ですか。

神戸天然物化学： 近く結婚を予定していて関西へのUターンを考えていたときに、当社で働いている大学院時代の先輩から「アットホームで働きやすい職場だよ」と聞いて興味を持ちました。「医薬品に関する分析研究に携わりたい」という希望を快く汲んでもらえたことに加え、面接時に会った社員の方が好印象で、リラックスして話せたことが入社の決め手になりました。コミュニケーションの取りやすさは仕事を円滑に進める上で欠かせないものと特に重視していて、職場選びの基準になっています。

ーー入社して感じた御社の魅力は何ですか。

神戸天然物化学： わからないことを気軽に上司に相談でき、時間を取って丁寧に指導してもらえるところです。また、仕事に関連する学会や研修へ自発的に参加する気風があり、スキルアップに必要な技術や知識の習得に対して補助が受けられる「自己啓発支援制度」も設けられていて、成長できる環境が整っていることが大きな魅力だと感じています。

神戸は研究職の充実した未来が描けるまち

ーー学生時代は神戸医療産業都市について知っていましたか。

神戸天然物化学： 正直なところ当社に入社するまで知りませんでした。創薬関連のさまざまな企業やスタートアップが拠点を置くエリアだという情報を学生時代に得ていれば、就職活動に生かせたかもしれません。

ーー神戸医療産業都市の進出企業や団体などと仕事をすることはありますか。

神戸天然物化学： 入社してまだ１年にも満たないので、私自身は今のところ事業連携の経験はありません。神戸医療産業都市内では医薬品の研究開発や事業化に重点が置かれ、創薬分野に注力する企業や大学などが集積しているので、今後私が共同研究などに携わる機会があれば、連携は取りやすそうだなと思っています。

ーー研究者として神戸医療産業都市で働くメリットは何ですか。

神戸天然物化学： 研究職の人たちが多く、つながりが生まれやすいことではないでしょうか。定期的に交流イベントが開催されていると聞いたので、自分の仕事の幅を広げるためにも、興味のある集まりに一度参加してみたいです。私が今ハマっているフットサルのイベントがあれば、ぜひ！

ーーこれからの目標について聞かせてください。

神戸天然物化学： 分析は知識だけでなく経験も必要な分野なので、今後も上司に指導を仰ぎながらスキルの向上に努めたいと思います。また最近は、勉強のために分析手法が書かれた英語論文を読むことにも挑戦しているので、難なく読解できるよう英語力も鍛えていきたいです。

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